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対応言語について

英語やフランス語などアニメローカライズ(翻訳)の
対応言語について

アニメを海外で展開する場合は、作品を正確に伝えるローカライズが欠かせません。ローカライズはビジネスチャンスの拡大はもちろん原作の価値を守ることにもつながります。ここでは、アニメローカライズの対応言語について解説します。

人気の言語

2022年度の調査によると、日本のアニメ海外輸出は東アジア(286億1,500万円)が最も多く、北米(213億4,200万円)、欧州(70億5,300万円)と続きます。そのため、アニメのローカライズとしては中国語、韓国語、英語を主要言語として考えることができます。

参照元:内閣府知的財産戦略推進事務局 コンテンツ関係参考資料(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/kousou/2025/cs_wg/dai1/sankou1.pdf

現在190以上の国と地域で展開しているNetflixでは、会員の50%である約3億人がアニメを見たことがあるというデータを発表しています。2024年には全世界で10億回もアニメが視聴されたとされており、ローカライズが重要であることが分かります。アニメは韓国や東南アジアを始め、近年ではアメリカやブラジル、フランス、ドイツでも人気が拡大しておりNetflixでは多くの言語の字幕に対応しています。アメリカ、ブラジル、メキシコは視聴者の多くが吹替で視聴していることから、英語とスペイン語の吹替が用意されており、こちらも主要言語として考えて良いでしょう。

英語の言語ローカライズの特徴

英語のローカライズは最も歴史が長く、「NARUTO」や「ONE PIECE」を始め英語圏の読者の人気を得て成功した事例があります。文化的な背景や作品固有の世界観、複雑なキャラクターなどを表現・伝えるため、綿密なローカライズで自然な英語表現を行うことが重視されています。

フランス語ローカライズの特徴

フランス語は日本語と文章の構造や文化的表現が異なっており、敬語や間接話法などを直訳することが困難となります。また、アニメも芸術的な表現として評価する文化があり、オリジナルを尊重しつつも芸術性を加える傾向があります。

吹替時にもオリジナルの声優のニュアンスを声優の表現力で再現するよう配慮したり、日本のオリジナル音声にフランス語字幕を付ける原音保存型の上映が好まれたりしています。

その他主要言語のローカライズ特徴

ドイツ語・イタリア語

ドイツ語のローカライズは多くの場合で舞台設定やキャラクター名が忠実に翻訳されていますが、文化的配慮でニュアンスが変更されることもあります。作品の芸術性よりもストーリーを理解しやすくすることに重きを置いている傾向にあります。

イタリア語は吹替文化が根強いため、日本語をそのまま残すよりもイタリア語にローカライズされることが多くなります。インターネットが普及した後は英語タイトルや原題がそのまま使われることも多くなりましたが、タイトルや名前設定が現地の人でもわかりやすくなるため調整されたことで日本では馴染みのない名前になることもありました。

ポルトガル語(ブラジル)

ブラジルでも日本のアニメ人気が高まっていることから、ゲームとアニメどちらのローカライズ需要が増えています。ポルトガル語のローカライズをすることでブラジル市場が拡大すれば南米市場全体への波及効果も期待できます。

ローカライズのトレンド

アニメのローカライズは今後も市場拡大と共に重要視されることが予想されます。2024年から2025年では非英語圏向けの配信も増え、多言語展開が行われるようになりました。また、今までは現地の視聴者に向けて文化的な改変が行われることが一般的でしたが、作品の文化的ニュアンスを維持、再現する方向へと向かっています。

動画配信プラットフォームも拡大。Netflixなどの配信事業者はただ翻訳するのではなく「文化共感型ローカライズ」を重視し、意図的に改変するのではなく本来の文化や魅力を伝えるようにしています。

アニメローカライズの成功事例

『SLAM DUNK(韓国版)』

韓国では1992年に原作が発売されたSLAM DUNK。当時は日本のカルチャーが規制されていたことから、登場人物や設定が韓国名にローカライズされています。2023年に公開された劇場版も韓国語字幕、吹き替え版ともに韓国名が使用されており韓国トップクラスの声優が参加。半日の風潮の中でも公開から5日で累計観客数42万人を突破、公開4週目で200万人の観客動員を達成するなど成功を収めています。

『鬼滅の刃(英語ローカライズ)』

鬼滅の刃は劇場版無限城編が北米で公開され初週末に過去最高のオープニング成績となる約7,000万ドルを記録。観客の98%が支持するなど成功を収めています。ローカライズでは各キャラクターの名シーン、独自の技やセリフが英語圏視聴者にも分かりやすいよう翻訳されているだけでなく、大正時代の日本を舞台にした文化的真正性、巨大な木造建築が無限に続く異空間、その間を落下するような革新的なビジュアル、美しい演出に加え、家族の絆、愛と憎しみ、悲劇的な物語が人類共通の普遍的テーマとして分かりやすく、アメリカでも受け入れやすかったと考えられます。

参照元:NewSphere(https://newsphere.jp/culture/20250929-1/

まとめ

日本のアニメが世界的に人気となり、多くの国で見られるようになったことでローカライズの需要も高まっています。ローカライズは単に翻訳すれば良いというわけではなく、文化的な背景も考えながら原作のニュアンスを正しく伝えるための知識や技術が必要となります。

今までは現地の文化に合わせて設定や登場人物が変更・改変されることも一般的でしたが、最近では日本の文化を尊重しながら原作に忠実な表現を行うことも増えています。今後も多言語化が進むと考えられるアニメ業界において、ローカライズを依頼する際には作品の状況、特徴に応じて実績のある会社に依頼することが大切です。