WEBサイトを多言語化・グローバル化したいと考えている企業に向けて、ローカライズサービスの重要性を解説しています。ローカライズ会社の選び方やWEBサイト向けのローカライズ成功事例を掲載しているので、参考にしてみてください。
WEBサイトローカライズとは、海外ユーザーや外国人観光客向けに既存のサイトを最適化する取り組みです。ただ単に日本語を外国語に翻訳するだけではなく、ターゲットの国・地域の文化、慣習、法律、好みなどに合わせてWEBサイトを作り直す(または改修する)プロセスを指します。
たとえば、日本のサイトで使われている表現や写真がそのままでは、他国の人々には伝わりにくかったり、誤解を招いたりする場合があるもの。単なる直訳で済ませず、現地の文化に合った形に調整(ローカライズ)が必要なのです。
インターネットの普及により、海外のユーザーも日本のWEBサイトを気軽に閲覧できるようになりました。しかし、言語や文化の壁によって、商品やサービスの魅力が十分に伝わらない場合があります。海外市場を開拓し、売上アップを目指すには、WEBサイトのローカライズが欠かせません。
訪日外国人観光客は年々増加しており、旅行先の情報を調べる際、WEBサイトを大事な情報源としています。言語や文化に配慮されていないWEBサイトのままだと、せっかくの顧客を逃してしまう可能性大。
宗教・食文化・日本のマナーなどを事前にWEBサイトで説明していないと、現地でトラブルが起きるリスクもあります。
海外ユーザーは、購入前に製品情報を自国語で確認できないと、不安から購入をあきらめることがあります。決済方法や配送ルールなど、日本とは条件が異なる国も多いため、ローカライズしないと売上につながりにくいのです。
一般的な「翻訳」は、元の文章をただ別の言語へ置き換えるだけの作業を指すことが多いです。一方、ローカライズでは次のような要素まで考慮します。
つまり、翻訳作業はローカライズの一部に過ぎず、より包括的なプロセスがローカライズと考えるとわかりやすいでしょう。
WEBサイトのローカライズでは、翻訳技術だけでなく、各国の文化やWEBサイトを構築する知識、SEOやWEBマーケティングの知識が欠かせません。そのため、WEBサイトを展開したい国の言語に対応している会社の中から、SEO施策やWEBマーケティングの支援まで行っている会社を選ぶと良いでしょう。
世界86カ国に38,587店舗を展開しているスターバックスの事例です(2024年2月時点)。コーヒーではなく「第3の場所」を売ることをコンセプトに掲げており、メニューや内装、デジタル戦略などを場所によって変えています。
国ごとのWEBサイトの違いを見て、成功している理由を知っていきましょう。

ピンクや赤を基調とした華やかなデザイン。3カラムの構成で、多様な情報(季節メニュー、ギフト商品、イベントなど)を一度に見せる工夫が凝らされています。
「クラシックショコラ」「ルビーショコラ」など、ビジュアル中心のマーケティングで期間限定商品を訴求。ギフト需要を意識したプロモーションが目立っています。

緑と白のブランドカラーを前面に出した、シンプルかつダイナミックなデザイン。余計な要素を排除し、ブランドイメージを明確に伝えているのが特徴です。
「More reasons to stay awhile」(もっと長く滞在したくなる理由)と題して、店舗体験(マグやグラスの復活、店内利用時の特典など)の情報を前面に打ち出しています。

温かみのあるイラストが目を引く、スターバックス中国(星巴克)のウェブサイト。「星享俱乐部升级了」(Rewardsプログラムのアップグレード) をメインに訴求しています。
アリペイやWeChat Payなどの決済手段がアイコン付きで明示され、デジタル決済との親和性を強調。オンラインとオフラインを連携させたマーケティングが強く、アプリ登録やモバイル決済を促進する構成です。

高級感のあるシンプルで洗練されたレイアウト。ピスタチオをテーマにしたシーズンキャンペーンが大きくフィーチャーされています。色彩は落ち着いたグリーンとベージュ系で統一され、ナチュラルな印象を強調。
コンテンツは季節限定商品にフォーカスし、「La pistache est de retour」(ピスタチオが戻ってきた)など、上品なフレーズが使われています。
WEBサイトのローカライズを成功させるには、まずターゲットとなる国や地域のユーザーを深く理解することが大切です。言語だけでなく、文化的な価値観や購買行動、好まれるデザインやコンテンツのトーンも異なります。
例えば、日本市場では細やかな情報提供や丁寧な表現が求められる一方、アメリカ市場では簡潔でストレートな表現が好まれる傾向があるのです。このような違いを把握し、ターゲットに適したWEBサイトの形を作ることが成功の鍵となります。
ローカライズは単なる直訳ではなく、各国の文化や文脈を理解した翻訳が求められます。現地の文化に精通した翻訳家やネイティブスピーカーの監修を受ければ、違和感のない自然な表現に仕上げられるでしょう。
例えば、日本語の「お疲れ様です」という表現は英語には直接対応する言葉がないため、シーンに応じて適切な言葉に置き換える必要があります。このように、言葉の意味だけでなく、意図やニュアンスを適切に伝えることが大切です。
WEBサイトローカライズを効率的に進めたい場合は、デジタルツールを活用している会社を選ぶと良いでしょう。例えば、翻訳メモリ(TM)を活用すれば、過去に翻訳したフレーズを再利用できるため、一貫性のある表現を保てます。
特に大規模なサイトをローカライズする場合、一貫性を保ちつつ効率よく翻訳を進めるためのツールが欠かせません。
WEBサイトの言語やデザインをローカライズしても、ターゲットの目に届かなければ意味がありません。各国で使用されている検索エンジンに合わせて、SEO施策(検索エンジン最適化)が必要です。
検索エンジンで上位表示されるようになれば、よりローカライズしたWEBサイトの効果を発揮できるでしょう。
国によって、WEBサイトやオンライン取引における法律や規制が異なります。例えば、EU圏ではGDPR(一般データ保護規則)に対応したプライバシーポリシーやCookieの使用許可が必要です。
また、日本市場向けのECサイトでは特定商取引法に基づく表記を求められるなど、法的要件を満たしていないと運営が難しくなる場合があります。これらの規制を事前に確認し、コンテンツやデータの取り扱いが適切に行いましょう。
WEBサイトのローカライズと、ターゲット市場に適したSNSマーケティング戦略を組み合わせることで、より効果的にユーザーへリーチできます。例えば、中国市場ではFacebookやInstagramよりもWeChatやWeiboが主流であり、これらのプラットフォームでの情報発信が欠かせません。
一方、欧米ではInstagramやX(旧Twitter)が重要なマーケティングツールとなっています。各市場のSNS事情を把握し、適切なチャネルを選定することで、WEBサイトへの流入を増やせるでしょう。
ローカライズは一度行えば終わりではなく、継続的な品質管理が求められます。言語のニュアンスや表現のトレンドは時間とともに変化するため、現地ユーザーの期待に応え続けるには定期的な見直しが必要です。
ユーザーフィードバックを活用しながら、A/Bテストや分析ツールを用いた評価を行い、必要に応じてコンテンツの修正を行いましょう。
WEBサイトのローカライズでは、翻訳費用やデザインの調整、法規対応やSEO対策など、どこまで依頼するかによってコストが大きく変わってきます。そのため、ローカライズ会社に依頼する作業と自社で対応する作業を事前に整理しておくことが大切です。
運用費を含め、事前に予算計画を立てたうえでコストを正しく管理しましょう。
企業の抱えている課題やローカライズ会社によって対応は変わってきますが、ここでは一般的な流れをまとめています。
WEBサイトローカライズを実施する際に起こり得る課題と解決方法をまとめています。
| 直訳による違和感 | ネイティブの監修とポストエディット(機械翻訳の後に人が修正) 対象文化に詳しい翻訳者・エディターを起用 |
|---|---|
| 画像や動画の字幕がそのまま | 多言語版の素材を用意する 画像翻訳ツールや字幕ツールを活用 |
| フォーム入力が複雑で離脱率が高い | 必須項目を必要最低限に絞る わかりやすいエラー表示や入力例を提示 多言語ガイドや入力支援ツールを導入 |
| 決済・配送方法がわかりづらい | 現地通貨や配送方法を明確に表示 手数料や関税などの注意点を多言語で案内 海外決済サービスへの対応や多言語サポート窓口を設置 |
| 多様なデバイス表示崩れ | レスポンシブデザインの徹底 モバイルファーストでUIを設計 主要ブラウザ・デバイスで入念にテスト |
インバウンド観光客向けのWEBサイトや海外展開製品・サービスのWEBサイトでは、適切な多言語対応と現地に合わせた情報発信によって収益が大きく左右されます。そのため、ジャンルや目的にあわせて依頼する企業を選定することが大切です。
まだWEBサイトのローカライズを進めていない企業は、海外でも通用するWEBサイトを作り上げてビジネスを成功させましょう。
このサイトはWebサイト向けに、翻訳サービスを展開・対応しているローカライズ会社について紹介しています。企業選定のご参考にしてみてはいかがでしょうか。